今日は「マリー・ローランサン」の誕生日です。
日本でも人気のある画家のひとりといえますかね。
淡い色調、やわらかなフォルム、
憂いをおびた表情。
優しさと明るさの中に、ちょっと暗さのあるこの感じ、
日本人に受けそうです。はい。
彼女は若い時、ブラックやピカソなどと交流が深く、
キュビズムの影響をうけているんですよね。
そこから
この独自の画風をつくりあげたというのが
なかなか興味深いところです。
30歳のころには
すでに有望な画家として認められ、
後には「マリーに肖像画を頼むこと」が上流階級の婦人たちの流行となり、
バレエやオペラなどの舞台・衣装などでも成功しています。
晩年、
第二次世界大戦の時には
ドイツ軍に自宅を接収されるなどもありましたが
生涯、自分の制作をつづけて亡くなったとされています。
芸術家としては
幸せな人生だったように思えます。
しかし、女性として
どうだったんでしょうね。
他の男性と結婚しながらも
若き日に恋した相手を想いつづけるってのは・・・
私にはわかりません(笑)
複雑で繊細な感情が
あの絵を生み出しているのかもしれませんね。
彼女はこんな詩を残しています。
「 退屈な女より もっと哀れなのは 悲しい女です。
悲しい女より もっと哀れなのは不幸な女です。
不幸な女より もっと哀れなのは 病気の女です。
病気の女より もっと哀れなのは 捨てられた女です。
捨てられた女より もっと哀れなのは よるべない女です。
よるべない女より もっと哀れなのは 追われた女です。
追われた女より もっと哀れなのは 死んだ女です。
死んだ女より もっと哀れなのは 忘れられた女です。」
私は
「哀れな女」なんていないと思っています。
ってなわけで、いつも、
こういう絵は私には描けないんだろうな〜と
思うのでした。