今日は「グスタフ・クリムト」の誕生日です。
グスタフ・クリムト氏、
ウィーン分離派の画家さん。
日本でも人気の高い画家さんではないでしょうか。
金箔が多様された絢爛な画面、
女性の裸体、妊婦、セックスなど、官能的なテーマを扱い
妖艶で美しい世界を創り出しています。
今日イラストに描いた「接吻」が
最も有名な作品なのではないでしょうか。
クリムト氏自身が
恋人エミーリエ・フレーゲさんと最も良い関係であったころに
自らをモデルに描いた作品です。
キスシーンなんてのは
当時、タブーとされていたテーマらしいですよ。
しかし、この作品はなぜか検閲を逃れて
展覧会で発表されたんです。
で、大好評だったんだそうです。
(タブーって言ってたのはなんだったんだって話ですが)
展覧会終了後に
オーストリア政府が買い上げたんですから
相当なものでしょう。
この作品を知ったのは高校生くらいだったかなぁ。
妙に、ドキドキしたのを覚えています。
黄金の中で溶け合うようなふたり、
足下には花々が咲き乱れているんだけど
崖っぷち。
不思議な状況なんですけどね。
なんていうか・・・
幸せの絶頂でありながらも
すぐそこには不安があるっていうことを
わかっちゃいながら身をまかせているってのが、
女性の表情や手の置き方、
肩のすくめ方なんかから感じられて
美しさに深みを出しているようにも思えます。
この作品、たぶん女子のウケ具合の方が
高いんじゃないでしょうか。
さてさて、
クリムト氏といえば
金箔を多様した作品がすぐに浮かびますが、
なんででしょう?
他にこれほど上手く金を使ったアーティストは
いないとのことです。
「お金持ちだったのか?」なんて
下世話なことも思っていたのですが、
どうやらクリムト氏のお父さまは金細工師だったそうなのです。
だから
金を扱う技術が高かったんでしょうね。
その技術と、彼のエロスへの追求心と、
優れたモザイク画を多数生み出したビザンチン美術や
日本美術なんかからの影響が
クリムト氏独特の世界を作り上げたようです。
でも、確か50代を過ぎてから
金を使うのを一切やめてしまっているんですよね。
疲れちゃったのかなぁキラキラに。
どちらが好きかっていうと
やっぱり金を多様した時代のものが好きですが、
使っていないものもやっぱり魅力的です。
金をつかっていなくとも
クリムト氏の描く女性は官能的です。
そうそう、風景画なんかも描いているんですよね。
いろんなクリムト氏の作品が見れる展覧会、
やってほしいですね。
そういえば
クリムト氏は猫好きで
たくさんの猫を飼っていたそうなのですが・・・
猫を描いた作品って知らないなぁ?
探せばあるのかしらん?