今日は「ジョルジョ・デ・キリコ」の誕生日です。
ジョルジョ・デ・キリコ氏、
イタリアの画家さんで
形而上絵画の創始者さんです。
この形而上絵画ってのは、
物質的で感覚的な世界をリアルに描きながら、
事物の不動性、内的リアリティを見いだそうとする
絵画の運動なわけですが・・・
わかりにくいですよね(笑)
んー
私的には、
形としては存在しないけどそこにあるもの、
現実的にそこにあるモノよりも上の次元にあるもの、を
表現するために現実世界に普通に存在する
遠近法や物の大小や時間などをゆがめることで
本質的なものを表現している、と
捉えているんですけど・・・
これで合ってるだろうか・・・?
シュルレアリスムと混合されがちですが、
本質的には別物だと思います。
後々、キリコ氏が作風をがらりと変えたことで
「シュルレアリスムの裏切り者」と呼ばれていることからも、
なんとなく異質な感覚だったんだろうと思われます。
キリコ氏が
シュルレアリスムの画家たちに
影響をあたえたってのは確かですけどね。
さて、今日イラストに描いた「街の神秘と憂鬱」は
キリコの代表作といっていいかしら。
この作品は見る人にいろんな感情を起こさせる作品としても
有名です。
遠近法の焦点がばらついているし、
時計は正午をさしているのに
夕暮れのような影の長さだし。
奇妙な空間なんですけどね。
でも、なんとなく懐かしさのようなものを感じたり、
不安や恐怖のようなものを感じたり・・・
感覚をかき回されるようで
惹き付けられてしまうんですよね〜
この作品、
映画「ルパン三世VS複製人間」でも
使われてましたよね。
輪回しして遊ぶ少女が動いているのをみて
ちょっと嬉しかったような記憶があります(笑)
「謎以外に、一体何を愛せようか」という
ニーチェの言葉を座右の銘にしていたというキリコ氏、
ホント「謎」だわー。
日本でもファンは多いと思うので
また展覧会をしてもらいたいものです。