今日は「マルク・シャガール」の誕生日です。
(近年になって「7月6日であった」という説もでてきているのですが
今のところ、よく言われている本日7月7日を
ここでは採用させていただきます。)
マルク・シャガール氏、
日本でも人気のある方なのでご存知ですかね。
ロシア出身のユダヤ人で、フランスの画家さんです。
当時の画家としては珍しく(笑)
妻を一途に愛した「愛の画家」としても知られています。
特に愛したとされるのは
最初の妻、ベラですかね。
シャガール氏が22歳の頃、
14歳のベラに一目惚れをします。
5年ほど経ってから正式に結婚しているのですが、
彼女はユダヤ人宝石商の裕福な家庭の娘であったので
かなりの反対も受けたそうです。
しかし、シャガールは本当にこのベラを愛していたんですよね。
彼女がいたからこそ
さまざまな傑作が生まれたといっても
間違いではないと思います。
今日のイラストに描いた作品は
「誕生日」というタイトルのとても有名な作品です。
シャガール氏の誕生日にベラが
花束を持ってやってきたところを描いています。
確か、ベラと結婚した年に描かれたものだったと思います。
ありえない体勢で飛んじゃっているシャガール氏、
そこにある幸せで嬉し〜〜い感情が
ここに現れているんでしょうね。
そうそう
最近知った情報なのですが、
シャガール氏の育った地域で使われている
「イディッシュ語」という言葉では、
感動したことやとても嬉しかったことなどを
「私の体が逆さまになった」というような
表現をするのだそうです。
その言葉どおり、
花を持ってやってきたベラを
とってもとっても嬉しく思い
体が逆さまになっちゃったんでしょう(笑)
なんだかかわいらしい表現ですよね。
第二次大戦後、
シャガール氏が57歳のころ、
最愛のベラは感染症によって急死してしまいます。
自分の父や弟が死んだ時でさえ
筆を置くことがなかったシャガール氏、
1年弱もの間、絵を描かなかったそうですよ。
その後、
ベラとの間に生まれた娘が
その父の姿に見かねて雇った家政婦
ヴァージニア・ハガードと愛しあい、
彼女と破局してからは
60歳半ばにしてヴァランティーヌ・ブロツキーと再婚しています。
そして
97歳で亡くなるまで
画家として生きぬいています。
「愛だけが私の興味を引く
だから愛を取り巻くものとしか私はかかわりを持たない」
愛の力、恐るべし。
ちなみにこのシャガール氏の作品は
私にとって
図録で見るのと本物を見た時の差が
かーなーり大きい印象のあるものです。
昔、あまり好きではなかったのですが
ほとんど期待せずに本物の前に立った時、
その踊るような色彩に
一気に引き込まれてしまった記憶があります。
ちゃんと見た事のない方には
ぜひぜひ一度、本物を見て欲しい作家さんなのです。