京都芸術センターに
「公募 京都芸術センター2008 大さきのぶゆき/宮永愛子」展を
見に行ってきました。
この展覧会は
公募により若手作家の優れた表現を紹介するといったもので
107件の応募プランの中から審査員・建畠晢氏(国立国際美術館長)により選ばれた、
2つのプランを展示するものです。
まずはギャラリー南の大さきのぶゆきさんの展示
「Meltdown」。
溶けていく絵を映し出した映像とオブジェの展示でした。
大さきさんの作品は昨年「版という距離」という展覧会の時に
1度見たことがありました。
正直そのときは「こんな表現ができるのか〜」と
技術的なことの方が気になってしまい、
作品自体にうまく引き込まれることができずにいました。
しかし今回、大画面での映像と空間のつくりこみ方で
すっと作品に入っていくことができた気がします。
感覚の深いところに触れる美しさだったと思います。
溶けてしまう儚さがけして悲しいものではなく、
やさしい光に変わっていくような・・・
心地よい気持ちになりました。
そして
ギャラリー北の宮永愛子さんの展示
「漕法」。
宮永さんの作品はけっこう何度もお目にかかっていて、
私のなかではナフタリンの繊細な立体が
すぐに浮かんでくる作家さんです。
今回の作品は
塩の結晶がちりばめられた糸が
やわらかに吊るされた展示でした。
糸は網状になっていて
天井から床へやわらかくひろがっています。
繊細に光る結晶と糸の重なり、そして影。
細やかな積み重ねが
じんわりと体に広がっていく感じがしました。
今回の2つのプラン。
全く違う展示なのですが
どちらも程よい冷気のようなものを感じた気がします。
気持ちの良い展示でした。